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「美々、好きな奴居ないんだよな?」 「う、うん? 居ないですけど…」 「なら、俺の彼女にならない?」 「??」 美々は首を傾げながら暫く黙っていたが、ハッとなっては真っ赤になった。 「嫌?」 「で、でも… 氷空くんは男友達ですよね?」 「うん? けど、俺は美々を1人の女の子として見てるけどね」 「う、嘘… だってそんな素振り無かったよ?」 「気付いてなかったんだ? ずっとアピールしてたんだけどな! 呼び捨てにしてみたり、帰り一緒に帰ったりとか?」 「…!!」 美々は思い当たるのかまた更に真っ赤になりながら戸惑っていたが、氷空は近づくとこう尋ねる。 「美々は俺に緊張したりしない?」 「…! そ、それは…」 「フッ まあ、いっか… 少しは意識してくれてるみたいだし」 氷空は満足そうに微笑むと、美々の手をそっと握ると保健室から出ては廊下を歩き出した。 「氷空くん…」 「何?」 「手、繋いでるのは何故?」 「繋ぎたいからじゃん?」 「そ、それは何で?」 「美々が好きなんだから、繋ぎたいし? 普通に触りたいんだけど?」 「さ、触?!」 「つーか、もう授業終わりだし… 着替えよっか?」 「あ、うん?」 教室に戻り更衣室で着替えると、美々はドキドキしながら氷空を見つめると目が合った。 「フッ 何、観察してるの?」 「ち、違うの… 氷空くん普通だから緊張しないのかなって…」 「緊張ならしてるけど? 美々と居るんだから」 「…?!」 美々と氷空が教室に戻ると、紫生がガバッと抱きついてくる。
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