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星宮 氷空は、本日も昼食を済ませては読書をして過ごしていた。
「氷空、バスケしに行かないか?」
「好きだな、紫生」
親友の宇佐美 紫生にそう微笑みながら告げると、紫生はフッと微笑む。
「昼休みは楽しむものだろ?
氷空も偶には体動かそうよ?」
「うーん?
すまん?
今の俺には読書時間が大事なんだ」
「な、何故だ?!」
「読書は中々興味深いぞ?
紫生も偶には目を向けてみても良いだろ?」
「ぬっ
わかった。
まあ、考えておこう」
そう告げると、諦めたのか体育館に向かった紫生を見送ると栞のページを開いては物語の中に氷空はまたのめり込んだ。
「あ、あの?」
「ん?」
「カーテン閉めてもいいかな?」
「あ、うん?
どうぞ?」
氷空は本から目を逸らして一瞬だけ女の子の方を見ると、今朝転校してきた子だった。
「すいません、読書の邪魔をして?」
「嫌、大丈夫。」
氷空はそう告げると、また本に目線を戻そうとしたが彼女が作っている物に目が止まった。
「それ、手作りなのか?」
「あ、うん?
星宮くんも星好き?」
「月村さんだっけ?」
「あ、月村美々です。
美々で大丈夫です」
「俺は…」
「氷空くんって呼んでいい?」
「何で名前…」
「ふふっ
綺麗な名前だったから」
「へ?」
「あ、それ…
猫好きなんですか?」
「あ…
猫飼ってるから、まあ好きかな」
美々は猫モチーフの栞をジッと見つめると、ニッコリ微笑むと何かをビーズを使っては作成していた。
「よし、出来た。
即席で猫を作ってみました」
「上手いもんだな?」
「チェーンを付けてますから、携帯に付けたり出来ますよ?」
美々はニッコリ微笑むと、猫モチーフのストラップを手渡してくる。
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