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魔 刀
1,500℃を越える灼熱を真に受けつつ、特殊な玉鋼を一片取り出す。赤橙に光る炭に、ふいごで空気を送りながら、玉鋼を熱する。
熱を浴びた玉鋼が煌々と赤い光を放つのを確認し、それを炭の中から取り出すと、素早く鉄槌で幾度も打つ。
それを何度も繰り返し、少しずつ少しずつ、玉鋼の純度を増していく。
気の遠くなるような作業。見た目ではすぐには分からないが、確実に変形している。
塊だった玉鋼が平たくなると、一旦冷やし、小さな鉄槌で細かく砕く。それをきれいに長方形に並べ、和紙でくるみ、泥水をかけ灰をまぶす。
そして再び火の中へ。一瞬、火の手が上がるものの、灼熱の炎は瞬く間に和紙に含まれた水分を蒸発させる。温度を上げるべく、ふいごに手を伸ばす。
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