翌日のラジオ番組

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翌日のラジオ番組

「皆さん、おはよぅ! グーレ星で配信している大人気ニュース番組『マサマサモーニング』の時間だよぉ! 本日も俺、グレイマサユキとぉ!」 「アシスタントのオクトパスアオイでお送り致します」 「アオイちゃーん! 昨日、地球でとんでもない出来事が起きたんだってぇ?」 「そうなんですよ、マサユキさん」 「じゃあ、さっそくリスナーの皆さんにそのニュースを聴かせちゃってくれるぅ?」 「はい。それでは、昨日、地球で起きたニュースです」 「読み上げてぇ」 「昨日、地球の動物園で命を賭けた迷子救出劇が繰り広げられました。驚くべき勇気を持った男性によりトラの檻から迷子が救出されたとのことです」 「うんうん、それでぇ? それでぇ? どうなったっていうの? 続き読み上げてぇ」 「この男性の名前や年齢は謎に包まれていますが、彼の行動は誰もが目を見張るものでした。周囲が混乱し恐怖に震える中、彼は冷静さを保ちながらトラに立ち向かったのです」 「ふむふむ、それでぇ? 目撃者からの情報とかあるのぉ?」 「はい。近くでその様子を目撃していたワニの証言によると、男性はトラが迷子の少年に向かって迫ってくる瞬間、迅速かつ強引に檻の隙間に入り込み、まるで映画のワンシーンのように、素早い動作で少年を救い出したとのことです」 「いやぁ、凄いねぇ!」 「……」 「ん? どうしたのアオイちゃーん。いきなり黙りこんでぇ、ついに俺のテンションについてこれなくなっちゃたのかなぁ? あれぇ? もしかして当たってるぅ?」 「……速報です!」 「えっ? 速報かぁ! もう何よぉ、嫌われちゃったのかな? って思ったじゃないのぉ、驚かせないでよぉ、で、一体、何が起きたのよぉ?」 「先程お伝え致しました動物園の迷子救出劇で大活躍した男性はジムという名前で、そのジムが本日も危険な状況におかれていた迷子を助け出したとのことです!」 「えぇー! そのジムってヤツ何者よぉ? で、本日は具体的に何をやっちゃったわけぇ?」 「強盗が立てこもっている最中の銀行に迷い込んだ女の子を救出したとのことです。近くでその様子を目撃していた猫の証言によると、銀行強盗3人が同時にジムに向けて銃を発砲した瞬間、すべての弾丸を華麗に避けながら、まるで映画のワンシーンのように、素早い動作で強盗を倒して、女の子を含む人質全員を救い出したとのことです」 「……」 「マサユキさん、どうしました?」 「活かしたいなぁ」 「はい?」 「ジムちゃんを活かしたいなぁ」 「……ジムさんを雇おうと思ってるということですか? そういえばマサユキさん本業は舞台俳優でしたね。」 「アオイちゃーん、察しがいいねぇ。そう、メインはアクターなのよ俺! ジムちゃんは宇宙でフィーバーされるべき存在! 注目されている今がタイミング! 俺の設立したマサマサ全宇宙劇団の俳優としてブレイクさせようかなって思ってるのぉ。さっきのニュース聴いたらぁ、アクションとか上手くできそうな感じだなぁって思ったぁ!」 「おお! とても面白そうですね!」 「でしょ、でしょ? 地球人は宇宙的にビューティフルな形してるしぃ、絶対売れるよぅ!」 「楽しみな展開になってきましたね。あっ……ここで番組終了のお時間がきてしまいました。それではリスナーの皆様、良い一日を!」 「みんなぁ、明日も聴いてねぇ!」
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