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屋上へと繋がる扉を開けて、倉庫の裏側へと走る。あのシエルの秘密基地へと……。
薄暗い中でも、長身の人が立っているのが分かる。私の鼓動は、過去にないくらい激しく、ドキドキしている。
「シエル!! 来てくれたんだね!」
「フル! 会いたかったよ!」
「私も会いたかった!」
「フル、卒業おめでとう! 卒業記念に、音楽一緒に聴きながら、朝焼け眺めようぜ」
「うん!」
私は、シエルに伝えたいこといっぱいあるのに、いっぱい練習してきたのに、すぐに言葉に出てこなかった。今は、この久しぶりの二人だけの時間を楽しもう。このドキドキが、落ち着いたら、告白しようと心に決めたその時だった。
「明日花、好きだよ」
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