きっかけは忘れ物

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「よし、今日は、少し早めに、学校に行こう!」  私は、自分自身に言い聞かせるように、呟いた。  メモがないことを、今、ここで嘆いていても、試験の結果は変わらない。確実に、高得点を取るためには、学校に早く行き、あのメモを探して、見つけることだ。  勉強する時間が、少なくとも二時間は欲しいから、メモを捜索する時間は一時間として、三時間は欲しい。  他のクラスメイト達が、登校してくる前に、三時間確保するとなると、朝五時ごろには学校にいないといけない計算になる。  ーー朝の五時って、校門開いてるのかな……。  多少の心配はよぎったものの、私の頭の中は、試験で高得点を取ることでいっぱいだった。  とりあえず、一旦、仮眠をとって、登校する準備をしようと思い、私は、眠りにつくことにした。  記憶の定着には、睡眠が必要とも聞いたことがあるし、ウジウジと心配していても仕方がない。  今は、寝る!と、決めた私は、目覚まし時計を朝の四時にセットして、すぐさまベットに潜り込んだ。  もともと、夜があまり得意でない私は、気がついたら、すぐ眠りに落ちていた。  
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