赤いドレスの女

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あれは私の見間違いだったんだ。 きっと、良く似たドレスを着ていただけ… そして、あの人はすぐにあの場を退席したんだ… そうだ、誰かに何か言われたのかもしれない。 披露宴で着るには派手過ぎるって… だから、誰も覚えてないんだ、きっと… 私は、自分を納得させるために、そんなことを考えた。 けれど、本心ではすっきりしていない。 一応、筋は通った言い訳だけど、心の奥底にはまだ大きな疑問が渦巻いていた。 でも、私の疑問をすっきりと解決してくれる人はいそうにない。 私はもう、ほとんどの友人や知人に訊いてしまったのだから…
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