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「どう言う事ですか?あの方が責任者?ワンさんが長ではないんですか?」 「ワンさんは次席です。責任者はジュンさんになります」 「聞いてないよ」 「最初に紹介したと思いますが。ジュンさんは、仕事があるので退室されました。次回からは早めに依頼を本国に提示して欲しいとの事です。渡日してからスケジュールを増やすのは難しいです。ご了承ください。では失礼します」 「ちょっと待ってください。仕事内容も聞かずに断るんですか?」 「内容ではないんですよ。リアルに時間が無いんですよ」 「移動中でも構わないんです。譲歩しているんですから」 「全てを精査した上での判断です」 「おかしいですよ。内容も聞かずに判断するなんて。通訳さんもそう思いませんか?」 「時間が無いんですよ。仕方ない事だと思いますけど」 「あなたは日本の方ですか?」 「はい」 「だったら、こちらの意見を通してください」 「何でですか?」 「日本人なら、味方をするべきです。どこの会社ですか?使えない通訳だな。とにかくジュンさんにもう一度掛け合ってください」 「ですから、何度話した所で返答は変わりませんよ?」 「だからね。君はジュンさんに私達の言葉を伝えてくれたら良いんだよ。ほら、さっさと行って」 態度悪くなってきたなぁ。 何でだろう? どうして、自分達が有利だと思ってるんだろう? 同じ日本人として、恥ずかしくなってきたよ。 日本支社、やっぱり不要なんじゃないかな?
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