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「お疲れ様。あれ、なんで土屋さんがココに?真木ちゃん、どうしてそんな怖い顔してるの。加賀美さんが何かやった?」 「伊坂さん。土屋さんのサロン指名数って何人ですか?」 「土屋さん?ああ、だからスケジュール表だったのね。土屋さんは今、15名の方から指名されているわよ」 「そんなにいるんですか?うちのトップ指名ですよね?」 「そうよ。だから予定調整するのが大変なのよね」 「土屋さん、知ってた?」 「いえ、知りませんでした」 伊坂さんから指名数を聞いた土屋さんはその人数に驚いたようで、口が開いたままだった。 「これは加賀美さんと伊坂さんの怠慢ですね」 「だな。土屋、すまなかった」 「だからと言って、今回の件、無かった事には出来ませんけど」 「どういう事?真木ちゃん、どういう事なの?」 伊坂さんに、今回の騒動を伝えれば、土屋さんに対して、申し訳ない気持ちと、苛立つ気持ちで情けない顔を私に向けた。 「スタッフの評価結果は一度考え直すわ。自己の評価を知らなければ、成長につながらないし。こちらのミスね。土屋さん。ごめんなさいね。言葉が足らないのは神田さんだけじゃなかったわね。私達も足りなかったのね」 「ホント、それですね。自分も反省します。真木達の自己評価が低いのもオレらのせいかもしれませんね」 私としては加賀美さん、伊坂さんの反省は置いといて、土屋さんの処遇を考えないと。
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