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「あー、その、そっち行っていい···か?」
「ど、どうぞ!?」
頭まですっぽり被っているメリーを訝しみながらベッドの側まで来たトイは。
ーーーバッ!
「きゃあっ!」
「うわっ!?」
ーーーバサッ
一気に剥いで、赤いレースの夜着のメリーを見て慌てて上掛けを掛け直した。
「な、なん、おま、なんつー服···!」
「そ、その、ちょっと気分を盛り上げようかと思っただけなの!そしたらこーなったの···!」
くそ、どいつの仕業だと頭を抱えるトイを、もぞもぞ上掛けから顔を出して伺う。
「その気になってくれる···?」
そう聞くと、信じられないくらい大きなため息を吐いたトイは。
「あのな、そう言うことを言うな。これは治療だ、だから俺がその気になったらヤバいんだ」
「ヤバいの···?」
何がヤバいのかわからず困惑する私に説明しようとトイは口を開くが···
「だから俺がその気になったら····その、メリーなんてペロッと···えーっと、だからな、その···」
「どういう事?」
「つまりその、あーーー、なんでも、ない···」
途中で項垂れてそれ以上教えてくれなかった。
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