桐壺の更衣(きりつぼのこうい)

1/1
前へ
/1ページ
次へ

桐壺の更衣(きりつぼのこうい)

 父は大納言であるが、今はいない  寵愛は桐壺一人にあつまる  母親はものの分かったえらい人で  この娘のために肩身の狭いことのないように  常にこころがけ 後家の悲しさは心細い場合も  ないでもなかった  この時の彼女の位は女御といい  更衣ということであった  陛下と桐壺の更衣の間に一男子が生まれた  美しい玉のような皇子であった  若宮を知っている者は美しい容貌うあ怜悧な性質に皆驚いていた  死期の迫った桐壺の更衣 「死期のせまった わらわと思うと ただいまのお別れの苦しいことは  いいようもありません わらわは 生きたい 生きたい」  陛下は若宮をリーダーにしたいので2bda299d-9597-488a-b04c-79e467f57123学問に力を入れさせた  「元服の上は 源氏の姓を与えよう」  源氏の君は ひかる源氏となって  世界へと羽搏いていった
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加