第二話

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 四月。大学二年になった天宮は、そろそろバイトを始めようかと考えていた。親への負担を減らしたい、という綺麗な理由もあったが、それよりも欲しいものを欲しい時に買いたいという理由が強かった。  講義を終えて家に帰ると、早速、求人サイトでバイトを探す。  「接客は……無理だろうなー」  自分の場合、そういうのはあくまで最終手段だ。それに、時給はそこまでこだわっていない。ベッドでごろごろしながら求人を探す。そもそもサイトの仕様に慣れることに時間を食った。そろそろ二時間が経過しようとしていた。  「え? なにこれ?」  新着順の一番上の求人に、小説投稿サイトのバイトが載っていた。小説投稿サイトによる大公開時代の影響で、天宮でもWEB小説はある程度、知っていた。  「在宅勤務? 業務に慣れたら、出社は週一くらいの頻度?」
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