第二話

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 日が傾き始めた頃、部屋の電気を点けた天宮は、ルーズリーフに考えを書きまとめる。翌日、履歴書のフォーマットに沿って入力して、応募した。祈るように、応募の箇所をクリックした。  「書類選考、通ればいいな」  通れば、次は実際に会って面接だ。求人サイトにはリモート面接も可能とあったが、会社の雰囲気を探りたい気持ちもあったため、天宮は、直接伺うことに決めていた。もっとも、書類選考が通れば、だが。  「とりあえず大学、行かなきゃ」  午後から講義だ。そろそろ出かけないと。ノートパソコンを閉じて、天宮は部屋を出る。  後日、学食で昼食を取っていると、メールで面接の日程調整の連絡が届いた。そこから数日、付け焼き刃の面接練習をした天宮は、面接場に向かうのだった。
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