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「オイカケババア? なにそれ」
翌朝、清海はいつもより早く家をでた。途中、クラスメイトの原田由真に会ったので、早速オイカケババアのことを話して聞かせた。
「きよみん、確かレベル4だったよね? 4は、イジメッコじゃなかったっけ?」
「そうなんだよねー。でもさ、オイカケババアってのが出てきてびっくりよ」
「隠しキャラとかなのかな?」
「そうだと思う。学校についたら見せてあげるよ」
信号が青に変わり、ふたり並んで横断歩道を渡る。制服のプリーツスカートが春風になびき、清海は慌ててスカートを手で押さえた。めくれあがってはいないが、もしかしたら下着が見えたかも? と後ろを振り返る。そこには誰もいなかったが、なんとなく誰かに見られているような気がして、清海は学校につくまで何度も後ろを振り返った。
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