九尾の狐

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俺はテレビを見て驚いた 何処の番組も世界各国が大騒ぎになっていた 「この世の終わりかと思ったわよ 幸い家は大した事なかったけど」 「なんで、こんな事が起きたんだろうな やっぱ温暖化のせいかなぁ」 「健太、会社に行く時間だけど電車動いてる かしらね とにかく朝ごはん食べなさいよ」 「うん顔洗って来るわ」 「ええっまだなの?早く洗っ来なさい お義母さんが甘やかすからですよ」 「いいじゃないの可愛い孫だしウフ」 「ウフじゃないでしょもう〜」 それから1年後の夏が来た 彼女も出来、結婚も決まった その彼女は会社の会長の孫と知らず 付き合っていた 社長にも気にいられて、トントン拍子で 結婚となった 夏祭りにデートした日だった 浴衣が良く似合う可愛い彼女 名前は霧島美奈25歳 神社でお参りした後何気なく狐が目に入った 何故か俺を見ているような気がし、立ち止まった 「どうしたの?健太」 「えっ?イヤ何でもないよ」 気にせず出店を見て周り、狐の面を売っている 店で又立ち止まった 何かあった様な気がするが思い出せない 「お面買うの?」 「ん?イヤ、何か食べる?」 「綿飴とりんご飴とたこ焼き、イカ焼き それと金魚すくい、射的もしたい」 「美奈は子供か?アハハ」 「もう〜意地悪ぅ」 ずっと狐の目が俺を見ているのに全く 気づかなかった 俺の記憶から完全に消えた...... ~完~
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