さよならをレターに告げて

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私は肩をすくめてから仲丸を自分の視界からはずす。そして窓から外の景色を眺める。いつの間にか空はどんよりとした曇り空になっていた。その空の色が心底、私の今の心と似ているなと思った。嬉しいような悲しいような、何ともいえない複雑な感情だ。 「おいおい、どうした?いつもと違うぞ。保健室行くか?」 仲丸は心配するような顔で言った。 私はまた、どう言葉を返せば良いのかわからなくなる。 ねぇ、どうして……仲丸は私を裏切ったの? 辛い。悲しい。苦しい。寂しい。 仲丸なんか、もう大嫌い! 「……いて」 あえぐような吐息とともに、私の唇から、洩れた声は、かすれて震えていた。 仲丸は「へ?」とキョトンとした顔で聞き返してくる。 地味で陰キャな私の気持ちが正反対の仲丸にわかるわけがない。 「ほっといて!」 叩きつけるように言って、私は教室を逃げるように出た。 もうここにはいたくない。いられない。 そう思いながら必死に階段をかけ上り、たどり着いたのは屋上だった。
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