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 凛子の中で優は常に自分の中で大切で一番の存在。優を好きだという気持ちは息をするように当たり前のこと。もし、優に対しての好きという気持ちを諦めなければならなくなった時、自分はきっと深い深い海の底に沈んでいくように息が吸えずにもがくだろう。上にあがりたい、優に助けてくれと手を伸ばしてしまう自分を想像できてしまう。  優が自分に優しくしてくれるのは妹のような存在だから。それは十分に分かっている。でも、やっと優と少しでも並べる社会人になったのだ。少しくらい大人扱いしてもらいたいと凛子は思った。 「凛子は広報部に配属になったんだよな? もし、なにか困ったことがあったらすぐに俺に言うんだよ。必ず助けてあげるから」 「優ちゃん……」  凛子は唇をきゅっと噛む。お兄ちゃんのような言葉に嬉しさと悔しさが入り交じる。キュンとする大人の余裕を感じる言葉だが、やはり子供扱いされている気がして凛子は素直にありがとうが言えなかった。
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