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私はいつも街燈の真下を歩いている。
街燈から街燈への光源が切り替わる時の、自分の影が消えて、新しい影が出来る瞬間好きだった。
背中側の街燈の光が作る、目の前の長くなった自分の影を追いかけ、決して捕まえる事の出来ない影が消え、振り返るとその影は自分の背後に長く伸びている。
その影に追いかけられ、追いつかれ、追いかけていく。その無限のやり取り。
自分自身が永久機関に組み込まれたような気がするのも、悪くないと思っていた。
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