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目の前に座っているフローラだって、すでに子を成せる全ての神との間に子供がいるし、褒賞として指名を受ければ神気を授ける行為もしている。
セフィロスだって同様に、結婚した後でも指名を受ければ神気を与えている事位は知っている。それがいつ、誰に、かなんて知らないし聞く気もない。
全く嫌じゃないかと言えば嘘になるかもしれないけれど、やめて欲しいとまでは思わない。
それが神にとって普通だから。
頭では理解出来ているのに、いざ自分がとなると……。
普通じゃない。おかしい。自分が持つこの感情を誰かに相談することも出来ずに悶々としている。
「なんならいっその事、地上まで会いに行っちゃう?」
「えっ?! 流石にそれは……」
アイリスは地上に降りた事がない。行ってみたいな、とは思いつつまだ実行していない。
それに会いたいのではなく、どちらかと言うと会いたくないのだ。
「冗談よ。勝手に連れ出したりしたら、わたくしまで怒られるわ」
「そ、そうよね。…………。」
「んもう! そんな辛気臭い顔しないの! わたくしと会うだけじゃそんなに物足りないの??」
「そうじゃなくて……その……」
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