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先祖伝来の雨売り稼業を続けるため、時代に合わせ新たなシステムを構築しようと祈祷師は思案していた。
サハラ砂漠に雨は呼べずに早一ヶ月。
「今まで私はどうやっていた?リン?」
「ご自分でわかっていなかったのですか?」
そうだ。なんとなくでやっていた。親から受け継いだ才能、特殊能力だと思っていた。
「シラー様はいつも、雨が降りそうになったら雨乞いを始めていました」
「それでは私が詐欺師みたいではないか!」
「いえ。シラー様は雨のにおいを嗅ぐことが出来るのだなと私は感嘆しておりました」
そのうち私はリンにコンサル料を請求されるだろう。
新システムが出来上がった暁にはこちらから申し出てでも払ってやろうじゃないか。
しかし今までの顧客は貧しい農民がメインで、報酬としてはそれほどのものを得ていなかった。
「稼ぐには誰にどう売ればいい?リン?」
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