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異常気象だ? 雨が降るか降らないかじゃないか。 雨を降らせられる者が世界を支配するんだよ! 「今は降らせない者が求められています」 リンよ。無理を言うな。 「シラー様は雨を操れる力をお持ちだと思います。まだ気付いていないだけであって」 祈祷師はリンの提言から気象について一から学んでみようとしていた。 「気象予報士とか専門家の意見を聞いた方がいいのかな」 「ではテレビで一番人気ある気象予報士にオファーを出しておきます。彼は有名な政治家のご子息ですから国への売り込みにも利用価値があるかと」 やばい。 リンの目がやばい。 私が稼ぎたいのはお前にコンサル料を支払うためであって、贅沢をしたいとかそんな話ではないのだ、冷静になってくれ。 「いや、地元のニュース番組に出てる新人の気象予報士がいただろう?蝶ネクタイをした青年。あれに依頼しろ。経費節減だ」
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