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僕はこの土地で暮らす事を余儀無くされた。
「住めば都」と言う言葉があるが、慣れてくると自然があり、
人々の繋がりも人情に溢れ、不便さを感じつつも楽しい生活であった。また、学校に行くことも無く農作業の手伝いや、
時には海で魚を釣ったり、村全体が自給自足の生活である。
貨幣制度も無くて、全て物物交換。
此処は、間違い無く日本であるが、歴史で習った日本では無い様に感じた。
月日の経つのは、早いもので4年が過ぎていた。
僕は12歳のはずだが、身体は村中で一番大きくなっていた。
身長が180cm、体重が80kg 何故この様に成長したのか解らない。食べ物は美味しいが、カロリーの高い物はない。
だが、私は一日に何食も食べていたからかも知れない。
言い遅れたが、お爺さんから名付けられた私の名前は、
舟太郎 であった。
舟からやってきたからだ。
私には疑問があった。
それは、海の向こうに見える島は、一体何もなのか?
それほど遠くは無いのだが、「誰もあの島には行った事が無い」と聞く。
それは、伝説の島だった。
隣村の彦爺の話だと
あの島には、赤鬼、青鬼が住んでおり、そこに行った人間は
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