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「夏月、今夜は実家でごはん食べるよね」
「そのつもりだけど」
「夕方まで時間ある?」
「ここ、フリータイムだしね。どうした?」
湯船の中で彩子が小さくかがみ込んだ。
「このタイミングで夏月に抱かれるのは、
覚悟した。でも公輝さんと別れられるか
心配で」
「心配するなよ、彼氏にはわかってもらう
しかないだろ?というか、俺が彼氏って
言うのは何か違う気が」
彩子の湯気で湿った前髪を指先で摘み、
苦笑いした。
「そうだね、夏月が私の彼氏になるのに」
「ん。暑いな、出るか」
ざばっと音を立てて湯から上がった俺に、
彩子も続けて立ち上がった。
「あ」
今まで泡で隠れていたが、
こいつ着痩せするタイプなのか‥‥。
たわわな胸が大きく揺れたのを見て、
密かにラッキー俺好みと思った。
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