夢見る胡蝶はわからない

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夢見る胡蝶はわからない

 将来の夢。進路。就職。  学生期に嫌と言うほど考えさせられるこの言葉。  小学生の時は「漫画家」になりたかった。  中学生の時は「〇〇高校の〇〇コース」に行きたかった  高校生の時は「学芸員」になりたかった。  大学生の今は「菴輔↓縺ェ繧翫◆縺??縺九o縺九i縺ェ縺」  …………でも、それは本当に?  何故?どうして?理由は?  …………わからない。  志望動機に書く内容も、面接で口にする言葉も、本当にそう思っているのか?  そうやって問い詰めると、わからないのだ。  自分はどう言う人間?  家族と話す時、一人でいる時、友達といる時。  どれが本当の自分なのかよくわからない。  これになりたい、あれになりたい。  どれが本当に望んでいることなのか。  自分が自分を信じることができない。  だからだと思う。人の心もよくわからない。  誰かを好きになったことがない。何が「好き」と言う感情かもわからない。「嫌い」という感情はあるのに、「好き」という感情は私の中に存在しない。  だから思う。  私は何かに熱中したことがないのかもしれない。本気で取り組む、なんてことをした事がない。全ては趣味のまま。多くに手を広げて浅いまま終わっていく。すぐに飽きが来てしまう。  なんて怠惰で傲慢なのだろう。  自分を信じる事ができない。自分というものを見つける事ができない。  そんな私の人生は、本当につまらないなと思うのだ。もっと単純に今世を楽しめば良いと思うのに、楽しめない自分は本当につまらない人間だ。
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