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誰かの心臓になれたなら
私 「こんな世界と嘆く誰かの生きる理由に慣たらなぁ」
私 「今から贈る言葉は君に贈る最初で最後の愛の言葉。」
町も、人も、皆歪みだした。
私 (化け物だ...)
欲動に巣食った愚かさも全てこの目に映る
私 「シアトリカルに皆手のひらで踊らされてるんだよ...」
私のけいぞうかした夢は錆びついてしまった。
私 「きっと...『愛をください』誰もがそう思った。」
私 「こんな世界と嘆く誰かの生きる理由になれたらなぁ」
私 「...いつか終わると気づいた日から死へと秒を読むボクの心臓...」
突然雨が降る。どうやら通り雨のようだ
私 「ねぇ...このまま雨に溺れて...」
私 「藍に溶けたって構わないから...」
私 「どうか....またあの日のように傘を差し出して笑って見せてよ...!」
私 「もしも夢が覚めなければ姿を変えずにいられた...?」
その瞬間
そこに居たはずの君が霧のように消えた..
私 (やっぱり...君はもう此処には...)
解けた指から消える温度
私 「あれ...血を巡らせているのは誰の思い出なんだろう...」
雨に濡れた廃線煤けた病棟並んだ送電塔
夕暮れのバス停止まったままの観覧車机に咲く花
君の声も
私 「何もかも最初からなかったみたい..」
死にたい私は今日も息をして
いきたい君は明日を見失って
私 「なのに...なのになんで悲しいんだろう..いずれ死するのが人間なのに」
永遠なんて無いけど思い通りの日々じゃないけど脆く弱い糸に繋がれた
次の夜明けがまた訪れる
私 「どんな世界も君がいるならいきていたいって...そう思えたのに」
私の地獄で君の心臓はいつでも耐えなく鼓動する
私 「いつしか君がくれたように私も誰かの心臓になれたなら...」
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