36人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
「す、すみませんお嬢様、俺···っ」
「この痛み、アルに、押し付けなくて良かった···、この痛みも、わた、しのだもの···っ」
そう伝えると、アルがナカでビクッとした事に気付く。
「あ、あれ?なんか大きく···?」
「そ、それ以上言わないで下さいっ、うぅ」
苦しそうに顔をしかめるアルの顔に手を伸ばす。
「も、へ···きだから、動い、て?」
「い、いや、そういう訳には···っ」
「でも、もう挿ってるわ、それに最初に挿れたのは、私だし···っ」
それでも迷うアルに、相変わらず私はずるいなと思いながらダメ押しをする。
「最初に見せた婚約の申し込み書、父様も賛成してくれてるの」
そう伝えると、アルの目がみるみる開かれて。
「だからお願い、思い出が欲しい、アル、私をアルでいっぱいにして···?」
息を飲んだアルは、苦しそうに目を一度強く瞑り、次に開いた時には意思を強く持っていて。
「後悔は、されませんか」
聞かれた言葉に大きく頷くと、初めてアルからキスされて。
欲望のまま口に舌を突っ込んだ自分とは違って、アルのキスは優しくて。
最初のコメントを投稿しよう!