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まさか男爵令嬢に先を越されたのかしら、と焦る。
「嘘ですわよね?コリン、あなたまさか、まさかですわよね?婚約者である私以外にもう触れたなんてこと····仰らないで、コリン···っ」
動揺したアイシラの瞳が少し潤んだ事に気付いたコリンは、くっと小さく呟いて。
「あぁぁっ、もぉぉっ!」
そのまま脱がす手を止めたコリンがそのままアイシラに覆い被さるようにして顔を埋める。
「こ、コリン?」
「は、はじめてだよ」
「へ?」
「だから、はじめてだって!何度も言わせないでくれないかな、格好つけたいのに!」
そっとコリンの方を向くと耳が真っ赤に染まっていて。
「はじめてだったら、格好つかないんですの?」
「だって、経験豊富な方がいいって聞くし」
「まさかそんな理由で男爵令嬢と!?」
「だからはじめてって言ってるだろ!」
怒鳴るコリンは、照れ隠しだということが丸わかりで怖くなんかなくて。
「コリンがはじめてだったら、嬉しいですわ。その、私も···はじめてですから」
そう伝えそっとコリンの背中に腕を回して抱き締めると。
「····あら?硬いモノが···」
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