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 夢のような光景を見たあの日。届かない想いを馳せながらもあなたの事を忘れようとしていたわたしは傷付く事を恐れて目を閉じたままその夢を見ていた。  襲って来る苦しみと戦う勇気が無かったのだ。  暗闇の中何も見えない中どこにあるのか分からない出口を探しながら、あなたがわたしの事を忘れる事を待ちながら、ふと涙を流す  今のわたしには光が無い。  真っ暗闇の中ただひたすらに当てもなくわたしは光を求めて歩いて行く。  全ては夢なんだと。そう思い込み、全てを片付けようとしていた。でも現実はそう甘くは無い。  夢ならばどれ程良かったのだろうと、深い後悔に蝕まれながら、わたしはわたしの光を探し続けた。言えずにいるこの暗い過去を隠し続けて“わたし”は“わたし”を演じた。  あの日の悲しみや苦しみでさえ愛そうとしたその代償にわたしはわたしを失ってしまった……。
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