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祖母の介護と家族の世話で一日が終わり、くたくただろうに、母は私に添い寝して話を聞かせてくれた。
むかーしむかし、日本をつくったえらい二人の神様がいました。
ひとりは、男の神様のイザナギ様。
もうひとりは、女の神様のイザナミ様。
ただの海だった場所を、長い時間かき混ぜて、島をたくさんつくりました。
「本当は、神様は人じゃないから、一人、二人じゃなくて、一柱、二柱って数えるんだよ。でも、分かりにくいから、二人って言うことにするね。二人の神様にありがとうっていう気持ちを忘れちゃだめよ。だって、二人の神様が日本をつくってくれなかったら、有紀はこうやってお家に暮らせなかったんだから」
神様は国をつくったあと、たくさんの子供を生みました。
石の神様。土の神様。
海の神様。風の神様。
山の神様。穀物の神様。
「有紀が食べているご飯も、神様が生まれたお陰で食べられるのよ」
ありとあらゆる神様を生みましたが、火の神様を生んだ時に大火傷を負ってしまいました。
動けなくなって寝ていたイザナミ様は、うんちとおしっこを漏らしてしまいました。
すると、そのうんちとおしっこも、神様になりました。
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