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「────遅い、1分遅刻。」
『っえ?!!私の時計ではっ…まだ5分経ってないっ、』
「誰がお前の時計で判断しろなんて言ったよ。決めるのは俺、お前じゃない。ほら…早く乗って?誰かに見られたらどーすんだよ」
半ば強引に私を車の後部座席に押し込む海吏。傍から見ればちょっとした誘拐現場。
その後すぐに運転席に乗り込んだ海吏に、
『──なんで突然私の働いてるフロアに来たりしたの?』
っと、ずっと気になっていたことを質問してみる
「は?自分の嫁、迎えに来て何が悪いんだよ」
なんて、平気な顔でシレッと言って退ける旦那サマを見て今日もキュンが止まりません。
「あぁ…そういえばお前しばらく休みらしいから、家で待機な?何かあったらすぐに出社できるように、家で待機。一歩も外に出るな。出歩いた瞬間殺されんぞお前。最近治安悪いからなぁ、俺たちの家の周り。気をつけてね、芹菜」
家を出たら、殺される?!!家の周りにヤバい人達が越してきたのか?!それでしばらくお休みってこと?!
いや…ほんとホワイト企業すぎて感動です。お休みの間一日中、海ちゃんのこと考えていられる。うわー幸せだなぁ。海吏のパパは心が海より宇宙より広くて尊敬です。この会社で働けてよかったってみんな思ってるよ。
──ん?でも出社出来るように家で待機って…ちょっと色々矛盾しているような気も、、
「っあ、ちなみにお前が休みの間は俺もほとんど家に居るから。この前の続きシようか?いいんだよね、"束縛ごっこ"。またシてもいいってお前…言ってたもんね?」
『ん?束縛ごっこ?なんだっけ…あぁ、海ちゃんが私に尽くしてくれる遊びのこと?!いいのっ?!私ばっかり嬉しい思いして、いいの?』
「ん…いいよ。前よりもっといっぱい"愛されてる"って実感させてあげるね。芹菜…俺以外の人間に触れさせたこと、後悔させてやるよ」
───え?それ、許してくれたんじゃなかったの?
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