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私に尽くすようになってくれた海吏─…
そこまでする…?って思うことも多々あるけど
やっぱりどれも嬉しくて…幸せだった
──…だから、
『海ちゃんまだかなぁ〜…』
駐車場で待ってて…って言ってくれたのが嬉しくて、タイムカードを押してから走ってここまで来てしまった
17時を少し回っても姿を見せない海吏。待つのは嫌いじゃないので…ドキドキと煩く音を立てる心拍を目を閉じて感じる
──…緊張、する
もうずーっと一緒なのに、それでも会う度に緊張してしまう。そのくらい私は海吏が好きで…いつも会う度にもっともっと好きになる
初恋…ずっとずっと初恋。今日も初恋…明日も初恋。毎日がハジメテの恋…だけど、愛。
───って、
『……うわ、ポエマーみたいっ』
なんて…バカなことを考えていた時だった
駐車場の出入口から一台の車が入ってきて─…その車がよく知る海吏のものだと分かった私はなんの疑いもなく"迎えに来てくれた"なんて浮かれて近づいてしまった
「──…一ノ瀬専務、送っていただきありがとうございましたっ」
海吏の車の"助手席"から降りてきた一人の女性。私は彼女のことを…知っている。
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