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"ウザい"なんて言葉が、こんなにもダメージを与えるものだとは知らなかった。今までそんな言葉を他人に言われたことが無かったから。
俺は過去に一度…その言葉を芹菜に向けて使ってしまったことがある…あれは、学生時代の頃
学校が終わって帰ろうとした俺の耳に聞こえてきた男子生徒たちの会話─…
「さっきの芹菜ちゃんの─…見た?」
「見た─…白、だった」
「うん、イメージ通り…純白って感じ。あー…エロかったなぁ、今日は幸せな気持ちで寝れそう」
なんの話しをしてるのか…なんて聞かなくても分かる。このゲス三人組は最近校内の女子のスカートを捲っては逃走をはかっている"スカート捲り"の常習犯。
会話の内容からしておそらく─…俺のカノジョのスカートを捲った。っということになる。
『なぁ…お前ら、誰の女の下着見て興奮シてんの?幸せな気持ちのまま…永遠の眠りにつかせてやろーか?』
当時…まだ芹菜に対して恋心があるとは気づいて居なかった俺だが、自分のものを他人と共有するなんてガマン出来ない…っという理不尽な理由をつけて、その三人組をその場で処刑した
翌日からスカート捲り騒動が起こることは二度と無くなった訳なのだが─…
俺の心中は穏やかではない。勝手にスカートを捲られたバカなカノジョに対してイライラが募り、俺の後ろを着いて歩く芹菜に、
『うぜぇんだよ、お前。フラフラしてんじゃねぇよ、バカ芹菜っ…』
なんて…モヤモヤした気持ちを八つ当たりのように、ぶつけてしまったことがあった。
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