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「─…ゴホッ…マジで…しぬっ、」
それから約二日─…海ちゃんは高熱にうなされて本当に苦しそうに悶えていた
『海ちゃんがっ…お風呂上がりに、裸でっ…窓からっ…飛び降りようとするから…だよぉ』
「あぁ…ウザい、なんでお前が泣くんだよっ」
『っ…?!う、ウザいって言った…!いま…ウザいってっ…』
「もー、ちょっと黙って─…芹っ…もうこれは小山内を呼ぶしかねぇなっ、」
『やだぁっ、海ちゃん…嫌だっ、』
「うるせぇ…頭痛い叫ぶな、嘆くな、あっちいってろ移んだろーが、」
『移りたい、私に移して早く治してっ』
「もうっ…マジでお前、離れてっ…」
長期休暇を与えていた小山内秘書に、なんの迷いもなく救助要請をする海吏サマ
私は苦しみ悶える海吏を見て心が痛み、ひたすらうろたえて泣き喚く。
でも結局、見兼ねた海吏が私の頭を優しく撫でてくれるんだ。
「バカ嫁、お前が元気じゃねぇと俺の風邪は一生治らねぇぞ?早く治して欲しいなら笑えや愚民。可愛い顔で俺に尽くせ?」
『……海ちゃん、好きっ』
「ん…キスしたくなるから、そーいうこと言うの…いまは禁止」
早く、良くなりますよーに─…
「─…専務っ、大丈夫ですか?」
『あぁ…小山内、悪いな呼び出して』
「いえ…全然っ…それよりお身体は、」
『ん…来てもらったとこ悪いけど…
やっぱバカ嫁に看病させるわ。』
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