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「何でって"束縛"してんだよ。見れば分かんだろーが。言葉の通り縛り付けて、拘束してんの。芹が俺から離れていかねぇように、束縛してんだよ、分かる?」
──…束縛?
「これでもう、どこにもイケないね?誰にも会えないね?俺以外の人間と接することもないし、変な菌をもらう心配もない。誰かに何か聞かれたら"芹は流行病を患って隔離してます"って言えば今のご時世納得だもんなぁ?あぁ…いい世の中だよなぁまったく。簡単に監禁できるし、それが認められる」
えっと、束縛ってそういう意味だっけ?監禁って聞こえたけど気のせい?
そうか、そーなんだ…これが、束縛か。
『──束縛って、嬉しいね!要するに海吏くんは、私のことが好きすぎて縛り付けておきたいほど大好きって言ってくれてるって事でしょ?照れ屋さんだもんね、海ちゃんは。いーよ、付き合ってあげる!束縛ごっこ、はじめっ!』
ゴロンっと、ベットに横になって自由の効かない手足をバタバタさせる
『海吏くーん、抱っこしてー!お水が飲みたいよー、キッチンまで抱っこして連れてってー』
拘束されたことを利用して最大限甘えてみる
そんな私を見て、海吏くんが─…壊れた
「くっそ、可愛いな…おまえっ、こんなハズじゃ無かったのにっ…気が変わった。やっぱ見てるだけじゃつまんねぇわ…芹が嫌がるようなことシて、身体に教え込まねぇとなあ?」
意地悪な笑みを浮かべて、拘束されたままの私の上に馬乗りになる海吏サマ。悪い顔をシてるときは大概、えっちなことを考えている時だ。
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