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番外編5:王様のお世継ぎ問題(シモン×キトリス)
番外編5:王様のお世継ぎ問題(シモン×キトリス)
※会話文のみ
宰相「シモン様、東部の治水事業についてですが…」
シモン「ふーん、師匠はどうしたい?」
キトリス「いや、どうしたいっていうか(知るかよ)」
宰相「シモン様、南部の税負担についてですが…」
シモン「はぁ、師匠。どうしたらいいと思う?」
キトリス「いや、シモン?聞く相手間違ってるけど!」
〇
宰相「キトリス様、貴方様にも国政の事を学んで頂く必要がございます」
キトリス「…あぅ(マジか)」
宰相「いつの世も、国を破滅させるのは王ではなく傍に控える女狐と相場が決まっているのです」
キトリス「女狐って…俺を国を亡ぼす悪女みたいに言うな。俺はただのシモンの……」
キトリス(シモンの……師匠って言うのはあんまりおこがましいよな……レベル30だし。シモンってもうレベル100あって俺のがどうこう出来る奴でもないのに。第三者に対して師匠ぶるのは恥ずかし過ぎる)
宰相「…」ジッ
キトリス「えっと…」
シモン「師匠は俺の一番で唯一無二だ」ススス
キトリス「っし、シモン!」
宰相「……シモン様」
シモン「おい。今後、二度とそんな当たり前の事を聞くな。わかったな?」
宰相「…一番で、唯一無二?」ジッ
キトリス「いやいやいやいや!待って!待ってください!」
シモン「え?なに?師匠がそう言ったんだよ。一番で唯一無二だって。違うの?」ジッ
キトリス「あ、いや……その」
宰相「…やはり」ヒク…
キトリス「(ヤベェ!マジで俺、王をたぶらかす女狐じゃねぇか!)いや、その!違くてっ!」あたふた!
シモン「…違う?」スン
キトリス「シモン、あれはそう意味じゃなくて……ん?」
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シモン Lv100
クラス:狂気王
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キトリス(なんか絶対ヤバイ奴に変わったーー!)
シモン「…」
キトリス「ち、違わないよ。シモン、お前は俺の一番で唯一無二に決まってるだろ?(これ他人の前で言うのハズッ!)」パン
シモン「…良かった」
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シモン Lv100
クラス:夜の帝王
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キトリス(…夜の帝王に戻るのかよ)
宰相「はぁ、まったく」
シモン「師匠」ピタ
キトリス(賢王はどこいった……?)
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宰相「キトリス様」
キトリス「何ですか?治水事業の件なら、こないだ書類に詳細を…」
宰相「別件です。シモン様の事で」
キトリス「シモン?今度は何ですか?」
宰相「お世継ぎの件なのですが」
キトリス「…いやいや、それはシモン本人に聞いた方が」
宰相「私は二度手間が嫌いです」
宰相「どうせ貴方様にお伺いするようにと言われるのが分かっていて、わざわざシモン様に尋ねるような手間を取りたくないのです」
キトリス「とは言っても。子供については俺がどやかく言えた義理でもないし(あのシモンに……子供って……時間の流れは早ぇなぁ)」しみじみ
宰相「では、一緒にシモン様の所へ来てください。そうすれば二度手間にならずに済む」
キトリス「…わかったよ(子供の事を俺の前で話したがるとは思えないが。まぁ、仕方が無い……でも、そうなった場合、シモンの相手はどこの誰になるんだろうな。家庭なんか持ったら、さすがに師匠離れするかもな…)」しゅん
〇
シモン「世継ぎ?」
宰相「そろそろ、そう言った事も考えて頂かないと」
キトリス(シモンが父親なんて…変な気分だな)
シモン「師匠」
キトリス「ん?」
シモン「師匠はどうしたい?」
キトリス「え、俺?(何で俺に聴くんだよ)」チラ
宰相「…ふ」ジッ
キトリス(ほらね、みたいな顔してるしーー!)
シモン「師匠はどのくらい子供が欲しい?」
キトリス「えぇ…いや。それは、お前の問題だし」
シモン「師匠が決めていいよ」
キトリス「…(これだよ)じゃあ」
シモン「うん」ジッ
キトリス「たくさん居た方がいいんじゃないのか?(王様だし)」
シモン「たくさん?」
キトリス「まぁ、後継ぎは沢山居た方が、何かあった時安心じゃないか?」
シモン「そっか!師匠が言うならそうする」にこ!
キトリス「…おう(これだからなーーー!ったく、いつまで経ってもガキなんだから。でもそこが可愛いんだよな、シモンは)」にこ
宰相「……はぁ」
シモン「おい」
宰相「なんでしょう」
シモン「これからは毎晩酒を部屋に持って来い」
宰相「…承知しました」
シモン「赤葡萄酒だ」
宰相「……承知しました」
キトリス「シモン、あんまり深酒はするなよ。体が一番大事なんだから」
シモン「うん、大丈夫。俺が飲むんじゃないから」
キトリス「?」
シモン「ん?」にこ
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シモン Lv100
クラス:種馬王
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キトリス「んーーー!?」
シモン「師匠、今晩から俺の部屋にちゃんと来てね」スルリ
キトリス「へっ!?」真っ赤!
宰相(男でもどうにかなる方法を見つけねば……)
魔王様に聞けば分かるよ!
この世界の「魔王様」が登場するお話。
それが「初代様には仲間が居ない!」です。
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