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朝になり、兵士たちが地下室から出てきた。
平和だったころ、その地下室はライブハウスだった。
70年代の古いLPレコードのジャケットと、無名のミュージシャンのサインが、煙草の煙で薄汚れた壁を埋め尽くしていた。
地下にあり、十分な電力の供給が得られ、インターネットがつながり、食料の貯蔵ができる、つまりライブハウスは、この小さな部隊の急ごしらえの基地に都合がよかったのだ。
兵士たちが地下室から出ると、1匹の犬がうずくまっていた。
ひとりの兵士が、その犬に近づいて頭を撫でた。
犬は顎を少しあげ、兵士を見上げると、弱々しく尻尾を振った。
兵士たちは、犬を残して戦場へと向かった。
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