懐かしさを感じた人に、心が響いたとき

四 「一緒にいられることが楽しい」３０

　杉田さんのエピソードは他にもあります。
　僕の同期があるイベントでありえないミスをおかしました。イベントで配る景品について先着１００名様とするはずが、先着数の周知ができていなかった。お客様は景品に制限があるとは思ってない。景品が品切れになれば、当然お客様から苦情がでる。イベント開始一時間前に気づいたということです。
　杉田さんは景品を保管している他の場所を探し、運搬の手配をし、イベント開始半時間後には準備を整えて、かろうじて景品切れのトラブルを回避しました。
　その際に、杉田さんは一度も怒らなかったそうです。イベント中はもちろんのこと、イベントが終了したあとも、同期が謝りに行ったとき、とにかくお客様に迷惑をかけることはなかった。反省会は自分たちでやってくれ。と言い残して帰ったそうです。
　トラブルが起きたとき、怒るばかりで対応策を考えない人が多い中、杉田さんはトラブルが起きたとき、まず解決策を考える。反省会はそのあとだ。ということを念頭に置いてます。優先順位を的確に判断できる人です。仕事とお客様に対して誠実に対応している。いい上司だと思いました。
　僕自身、いつかは仕えたい上司だと思ったくらいです。
　今までの話を聞いておわかりかと思いますが、いろんなケースから杉田さんの人間性を考えれば、杉田さんの噂は出任(でまか)せとしか考えられません。