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初めてなんです
ベッドの上で抱きしめ合う俺たちは何も纏っていない。肌と肌をぴったり密着させ、腕の中の愛しい存在を堪能した。
「結月……辛くないか?」
「はい、大丈夫です」
少し体を離し、結月の表情を確認する。俺に応えるように結月は目で頷いた。
結月の脇腹に置いた手を移動していく。肌を伝い、腹、腰、そしてその中心に持っていった。
「ん……トキオさんに見られるの、恥ずかしい……」
「っ」
本当に恥ずかしそうに結月は体をくねらせる。照れでだろう、俺から視線を外し横を向いた。
いつかはしたいと思ってい行為。しかし実際にいま、結月と裸でいることに様々な感情が行き交っていた。
勿論嬉しいし、これからへの期待が高まっている。それと同時に結月が恥ずかしがるといけないことをしている背徳感と、俺の知らない結月を暴きたいという矛盾した気持ちも湧き上がる。
いつもは可愛らしくて性的な雰囲気なんて感じさせない結月が恥じらっている光景は、なんというか、すごくエロかった。
「っん」
さっき軽く達し下着に染みを作っていた結月の熱は、少し湿っていた。手をはわせ、優しく撫でる。
それだけで肩を震わせる結月に、これ以上進めていいのか、途中でやめた方が良いのか分からなくなる。
そんな俺を見透かしたかのように結月は口を開いた。
「トキオさん、もっと……もっと触ってください」
「っ、……わかった」
本人がそう言うのならと、俺は手をしっかり熱にそえる。ゆるく手を動かし、しごいていった。
「あっ、っん」
「結月……」
俺の手で結月が喘いでいる。そう思うだけで俺の全身にも電気が流れるかのようだった。ビリビリとした熱が頭から足先まで広がっていく。
「気持ち悪かったり、嫌だったらいつでも言ってくれ」
「あっ、はぁっ、嫌じゃない、です……っん」
全体をしごきながら、先端を指で撫でる。さわさわと触れるか触れないかのところで指を動かすと、結月は大きく反応した。
「あぁっ、ときお、さんっ」
「これ気持ち良いのか? 結月、どうだ?」
「きもちい、きもちいですっ……んぅっ」
触る前から緩くたっていた熱は、どんどん大きくなった。恥ずかしがりながらも感じている結月に、俺はもっと気持ち良くしたい、もっと感じている結月を見たいと強く思う。
「結月、一度イっておこうか」
「あ、あぁっ、ときおさんっ、きちゃうっ」
「大丈夫だ、結月、大丈夫」
「んんっ、ときおさんっ、っぁ、ときおさんっ……あぁっ」
先端を優しく撫でていたかと思えば、指先で弾く。強弱を付けた動きに、ついに結月は達した。息を荒らげ熱を吐き出す姿は、ひどく欲情的だ。
どこか不安げな結月を安心させたくて、俺は頬と唇に何度もキスをした。
「はぁっ、はぁっ……ぼく、変じゃないですか?」
「変? 結月に変なとこなんてないよ」
「ん……ぼく、こういうの、初めてなんです……だから、変じゃないかなって」
変じゃないし、結月の反応はいちいち俺を興奮させる。それを伝えたくて俺はまた唇を啄んだ。
「結月の反応も、体も、ぜんぶがエロくて、おかしくなりそうだよ」
「そう、ですか……それもそれでちょっと恥ずかしいですね」
息を吐いて笑った結月はやっといつもと同じ調子に戻った感じがした。そこで結月も俺も緊張していたのだなと気づく。
俺たちは俺たちのペースで進みたくて、一度体を起こした。
「今日はこれでやめておくか?」
本音を言うとやめたくはない。けど結月に無理をさせたくもなくて、俺は一度様子を窺った。
「いえ、やめたくないです」
返事はすぐに返ってくる。俺を見上げた結月の視線はゆっくり下にくだっていく。行き着いた先、下半身を眺める結月に、俺も恥ずかしさが生まれた。
俺の手で乱れて喘いで、達する結月を見ただけで、すでに熱は大きくなっていた。
「トキオさんも、気持ち良くなってほしいです」
「っ、わかった……じゃあ、続けるな」
これ以上を続けられるのだと思うと、期待感で体温がまた上がる。ベッドサイドの棚からあるものを取り、結月の足を優しく開いた。
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