13.慣れない関係

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 買い物の途中、僕はリラックスウェアのお店に置いてある枕に目を奪われた。  豪くんの家には枕がひとつしかない。豪くんの家に行ってベッドの上でくつろぐときに、ふたりで頭を寄せ合うことになるから、枕がもうひとつあってもいいかな、なんて思った。  僕は見本の枕を手に取った。大きさも固さもちょうどいいし、グレーの色も豪くんの家のベッドに色が合いそうだ。  枕カバーには片面に「YES」もう片面に「NO」と大きくデザインされている。これはどうして裏表で違う文字になっているんだろう。 「ねぇ、豪くん、これはどう?」 f597b56a-4a12-450f-9c6f-2c691f8a0ec6
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