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iPad を使い出して(635文字のエッセイ)
私がipadを使い出して6年にはなるだろう。
最初の頃は、youtubeを観たり、将棋や麻雀ゲームをしたり写真を撮るぐらいの使い方であった。
だが、この二年間は小説やエッセイやコメントを書く様になった。
このipadの中にある小説等は、私そのものみたいに想てくる。
言霊という言葉を耳にするが、書いた物(文章)にも魂は宿ると想われる。
と言うよりも、想いたい。
消えていく言葉にも魂があるのであれば、書き残る文章にも魂があって当然だ。
私の書いた物など、他人にどの様に思われても仕方ないが、
だが私は、小説に私の魂を残してあると、自負している。
故に、今使っているipadは、私の魂を残した貴重なものである。
壊さない様に本当に大事に気を使っている。
今、使っているiPad は二代目である。
初代のiPad は、静かに今も眠っている。
私はこの初代のiPad を捨てるに捨てられない。
初代のiPad は去年の二月の始めまで生きていた。
一昨年の暮れから、充電しても電気がすぐに無くなり、お医者さんに診せたら、「もう寿命です」
と言われ、新しいiPad を買う事を決めた。
だが、「注文を受けても翌年の二月にしかこちらに届ける事が出来ない」と言われ、
初代のiPad の寿命がもつか心配であった。
だが、不死身の身体を持つのか、死にかけては持ち直し二月の当初まで寿命を伸ばした。
そして、新しいiPadが届いた翌日、
充電しても目を覚ます事は無く、静かに息を引き取った。
新たな後継者を得た悦びを抱えて今も初代は眠っている。
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