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転職活動
さて、心の入れ替え!
こんなウジウジ悩んでたって行動しないと何にも始まらないんだから。
再度いい年こいて自己分析なるものと、今の生活をふまえどんな仕事や会社がいいか、雇用形態はやっぱり、将来性見込んで正社員でいくかな。
派遣は自分で判断とかできないのがもどかしいし、
お局とかがいると面倒なのでやっぱり自分にあってそうな外資系やIT企業などにしぼってみることにした。
私の夢は局になる前に漫画家になるのが夢なんだけど、最近全然絵も漫画も描けてないよ。
土日は魂がぬけて外出するのも億劫、スーパーに出かけるのと通院がやっとこさという感じ。
基本寝ていたい。
なんでこんなんになっちゃったんだろう。
転職活動はスタートし、CAの専門学校も出てるし一回CAやったことあるからビジネスマナーはお手の物。
履歴書なんて会社にあわせて即通りそうなものを書く、これは私の得意技。
マナー講師にでもなってみたいくらいだ。
早速面接通って、オンラインや対面での面接が始まった。
1日に何社もぶちこんだ。
オンラインだと自宅からできるのだが、例のウイルスが5類にひきさがり以前のように対面で行う企業が増えてきた。
新宿の大きい交差点、その日は6月だというのに猛暑だった。
水を飲みながら信号待ちをしていた。
私は立てなくなった、というか、倒れたらしい。
目を開けたら、病院で夫が119番通報してくれた人に御礼をしていた。
目の前には主治医がいた、忙しいのに来てくれたんだ。
主治医に言われた。
「話は旦那さんから聞きました。少し休みなさい」
「休むというのは、仕事をしないで家でまったり過ごすという事ですか?子供も産めない体の私がニートをするということですか?」
「2か月は失業手当やらもでるはずよ、とにかく休んだ方がええて。」
原因はケトアシドーシス。
ざっくりいうと低血糖にならないよう、高血糖を保っていて1型糖尿病だとばれないよう常用していた技なのだが、ケトアシドーシスで倒れたそうだ。
実は結構しんどい。
だけど、それをさらしたくないし、別にひらかすつもりもない。
インスリンさえうっていればその辺の人たちと同じだから。
夫と二人きりになった。
「大丈夫、じゃないよね?」
「少し休めば大丈夫だよ!仕事探すから。」
「俺の給料が安くてごめん。」
「いや、インスリン代くらいはね、自分で捻出しないとさ。恥ずかしいのよ私の個人的な意見だけど」
「アルバイトとかじゃダメなのか?少し休んでアルバイトから体ならしていったらどうかな?とりあえず先生の言う通り2か月は休職したほうがいいよ。派遣切にあったいい機会じゃないか」
ここでまきは怒ってしまう。
「健康でいいよねぇ、年間医療費10万越えの私がアルバイトなんて考えられないのよ!ちゃんと仕事してせめて同い年の大卒の男くらいは稼がないと!」
夫は言う
「そうだね、お金はあったほうがいい。でも今必要なのは休養じゃないのかな」
私は涙があふれてとまらなくなった。
「私が休んでも、いい、の…?」
心と頭のネジが吹っ飛んで、真っ白になった瞬間。
両親が死んだ時と若干同じような感覚だった。
その後、3日ほどで退院。
在宅勤務で現職場の仕事を終えるまでのんびり過ごしてみようと決めた。
面接に行っても、ありのままで、自然に、変に嘘はつかないで。
そこで落とされたら、もういいや。
失業保険の申請をしよう、と。
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