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6時から開店するパン屋で
シナモンロールとカレーパンを買い、
コンビニの110円コーヒーを片手に、
傘を差して商店街を歩いていた時。
「ちょっと、いいですか」
突然、後ろから乱暴に声をかけられた。
振り返ると、彼に負けないくらいの
長身のイケメンが私のそばに立っていた。
銀色に輝く耳のピアスを揺らし、
軽く頭をかきながらそのイケメンは
私を見つめ、こう言葉を続けた。
「俺、この近くのコンビニでバイトしてる
者です。あなたが来てるのを見て、その、
一目惚れしちゃって」
「はあ」
それを聞き、一歩後退りした私に対し、
イケメンは一歩前に足を踏み出し、
「すみません、仕事中は迂闊に声を
かけられないので、言えなかったけど。
お姉さんの連絡先教えてくれませんか」
と言った。
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