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流星群から一ヶ月が経ち、浮ついた世間の様子も徐々に落ち着いてきた。一躍時の人になった星鳥も、全力で報道陣から逃げ回った結果、ただの人に戻りつつある。
「よっしゃ、気合い入れて行けよ!」
「了解です!」
成層圏の片隅で、星崎がハッパをかける。それに答えて、星鳥は星取り網を振った。
あの時と同じ、確かな手応え。星取り網の中には、薄緑色の光が淡く輝いている。
(もう大丈夫だ)
自分はやれる。みんなの役に立てる。これからも、大事な仲間たちと共に、宙を駆けるんだ。
「取れました!」
希望はいつだって、この手の中にある。
さあ、今日も星を追いかけよう。
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