やっぱり五流小説家

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 締め切りにような売れっ子の『一流』小説家になりたい。  毎日そんな事を考えながら、某Web小説サイトへ作品を投稿し続けている。 「あぁ、今回こそは受賞したい・・・」  お世話になっているサイトで定期的に開催されるコンテスト。  そのコンテストに欠かさず応募しているのだが、毎度のことながら箸にも棒にも掛からない。 「締め切りをうちは・・・所詮『五流』だな」  原稿の提出締め切り日が迫ってきて焦ることを『締め切りに追われる』というのであれば、締め切りが早く来てほしいと思う事は『締め切りを追いかける』というのではないか、という持論だ。  ではなぜ私は、早く来てほしいと思うのか。  それは、これ以上コンテストへの投稿作品数(ライバル)が増えて欲しくないからだ。  締め切り日が繰り上げられることはまずあり得ないだろうが、確認する度に増えていく投稿作品数を見てはため息をつきたくなる。  あぁ、また増えた。  毎回自信作を投稿しているわけだが、投稿作品数が多ければ多いほど選考時にしっかり読んでもらえないのではないかと不安になる。  これだけ作品数があれば、ネタが被ってしまうものも多いのではないだろうかという不安も出てくる。そして、そっちの方が面白かったりしたら・・・。  あぁ、また増えた。  ・・・いい加減、気にし過ぎだ。  締め切りや投稿作品数を追いかけている私は、やはり『五流』小説家なのであろう。  そもそもネタが被ることは、あり得る話。仕方がないことなのだ。  コンテスト毎にテーマが決まっているのだから。  自信を持て。  書き続けていればいつかきっと花が咲く。  今回参加したコンテストの締め切りは、明朝3時59分。  私はこれ以上投稿数が増えないことを祈りながら、パソコンの電源を落とし、眠りについた。 (おしまい)  沢山投稿して、コンテストを盛り上げていきましょう~!(葉月)
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