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「なぁ藤木」
「おう、中森なんだよ」
大学二年生である中森洋介は、大学の学食でカレーを食べている友人の藤木俊哉に声をかける。彼は、僕の大学での唯一の友人と言ってもいいくらいだった。でも、そこまで仲がいいというわけではなく、心地の良い距離感を保っていた。
「ちょっと聞いて欲しいことがあるんだ」
「何だよ、改まって」
そう言いながらも藤木はカレーを食べ続けている。そんな隣の席に座り、僕も彼と同じカレーを食べ始めた。
「ちょっと話長くなるんだけど」
「おう、分かった。じゃゆっくりカレー食べるわ」
そう言った藤木を横目で見つつ、僕は最近のことを始めた。
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