【友からの手紙】

4/7
前へ
/51ページ
次へ
「やっぱり、ここでお昼を食べているだねぇ」 「・・・うるせいなぁ!!」と、翔は嫌そうな顔する。 男子は何も言わず、翔の隣に座った。 「もう隣に座るし!!」 「ねぇねぇ、何しているの?」 男子は好奇心がある子供みたいな目で、翔を見つめる。 「見りゃ、分かるだろう!?昼飯を食っているだよ。ハル」と、翔はイライラしてハルしながら言う。 「そうなんだ」 「てめぇは!!オレのストーカーかよ!!」 ハルは驚いて、両手で口をふさいで、「僕には、ホモ系の趣味はないよ」と、 翔の問いに答えた。 「だったら!!入学してから毎日毎日・・・オレにつきまとって来るんだよ!!」 「それは・・・単純に、翔くんに興味があるんだからだよ」 「ほかにも、オレみたいな野郎が居るだろう」 「翔くんだからこそなんだよ!!」 「はい、はい」 翔はお昼ご飯を終え、立ち上がる。 「どこかに行くの?」と、ハルも立ち上がる。 翔はハルの問いにイライラを通り越して、殺意さえ湧いて来たが、自我を保とうと深呼吸した。 「・・・トイレだよ!!」 翔はトイレに行くために、急ぎ足で屋上から出て行った。 「そっか」 ハルは翔の後ろ姿を追いかけた。 放課後。 授業を終えた翔はヘルメットを持って、自分のロードバイクを置いてる駐輪場に来た。 すると、翔のロードバイクの前に、ママチャリにまたがったハルが翔が待っていた。 翔はハルを見るなりにイライラした顔になって、自分のロードバイクに近寄り。 翔はロードバイクに付けていた鍵を外しながら、「お前・・・本当にストーカーだなぁ」と、ハルに冷たく言い放った。 ハルは翔に冷たい言葉を言われても、そんな事も気にしていないそぶりを見せた。 「翔くんに用事があって、待て居たんだよ」 「なに?オレに用って?」 「僕にロードバイクを、教えて欲しいだよ」 ハルの発言に驚き、翔は「はぁ!?」と言う。 「翔くんがいつも乗っている、ロードバイクに興味が出てきたんだよ」 「そうゆうのはなぁ!!専門の店で買って、店員なりにいろいろ質問すればいいだろう」と、頭にヘルメットを被る翔。 「僕は、翔のそれに興味があるんだ。翔くんと同じモノに乗りたいんだ」 翔は自分が乗っている、年代物ロードバイクを深刻そうな顔で見つめた。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加