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僕の心に薔薇が咲いた。真っ赤な薔薇である。
何故、薔薇なのかは、解らないが僕には薔薇の花しか見えない。
そういえば、
🎵薔薇が咲いた、薔薇が咲いた真っ赤薔薇が。寂しかった僕の庭
薔薇が咲いた
と、云う歌を聞いた事が何度もある。
お父さんが歌っている、あの歌だ。
お父さんが歌っている時は、何も想わずに聞いていたが、
今日の僕にピッタリの歌だ。
……あれは、恋の歌だったんだ!……
よくよく考えると、種も蒔かない庭から突然薔薇の花が咲く事はない。
……だけど、あの歌、薔薇が枯れてしまんだよな〜……
僕は元気に学校に向かって歩いた。
学校には15分程で着く。
生徒の入り口は一つしか無く、運が良いと彼女に会う時もある。
始業は8:30であるが、生徒はその10分前には登校している。
僕も大体それくらいに学校に着く。
下駄箱で突然肩を叩かれた。
「おはよう😃」と明るい声。
親しげに挨拶してくれるのは、あの美少女だ。
僕の心臓は、高鳴りを聞かせる。
「おはようございます」と、何故か敬語。
「昨日、雨に濡れて風邪引かなかった?
私、何故か喉が痛いの😣」
と、明るく言われた。彼女にとって僕は、お友達の様だ。
「何故って、雨に濡れたからでしょう」
と、僕もお友達の様に話した。
「そうだね。矢神君は2年3組だよね。私は1年4組
じゃあね。また会おう」
と、教室に入って行った。
何の屈託も無く自然に僕と話をしてくる彼女って何?
今まで顔を見るだけで、心臓が高鳴り話すことさえ出来ないでいたのに、今は何のわだかまりも無く話が出来る。
お友達でも良い、彼女と付き合いたい。
全部の授業が終わりクラブ活動の時刻となった。
今日は雨が降っていない。
残念だ。まだ4月の中旬、梅雨には少し間がある
梅雨になったら、クラブの時講堂で同じ練習が出来る。
僕は、雨が降るのをいつしか祈っていた。
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