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小塚と辻田が何を話しているのか、非常に気になってはいるが、 確認のする事が出来無い。 小塚に聞くしか無いが、まだそれ程の関係でも無い様な気もする。 ヤキモチを妬いている様に思われるのも嫌だし・・ と、複雑な気持ちを抱えての練習であった。 クラブ活動の下校時刻は17:30である。 授業が終わるのは、15:30に終わる。 今日は、委員長会があった為に、練習時間は殆ど取れなかった。 練習が終わり、帰宅の帰り道で偶然小塚に会った。 と、云うよりも待ち伏せされていたみたいだ。 私の顔を見るなり、駆け寄って来る。 僕は、どの様に対応すべきか迷ったが、 何もする事は出来ず、 驚きと嬉しさを心に秘めて迎い入れた。 あたりは少し薄暗い。 場所は人通りの少ない歩道の片隅。 「矢神君、いつもこの道通るから待っていたのよ」 と、明るい声😀 僕は、恥ずかしさと嬉しさで何も返答出来ない。 「今日の委員会、私 初めてだったけど、面白かったね。 いつも、あの様な会合なの?」 「僕も二年になって初めて委員長になったので初めてみたいなものだよ。」 と、小塚と話が出来る喜びがあったが、そっけなく返した。 「そうなの。私、矢神君を送ってあげるね。 一人だと寂しいでしょう。」 と、お姉さんみたいに云う 「寂しくは無いけど・・」と、うつむく僕。 ……僕の方が歳上なんだけど……… と、言いたいが、ここはお言葉に甘えよう。 「私ね、文化祭で演劇やりたいの!私の夢は女優になる事なのよ」 と、明るく僕の目を見る。 「女優?・・・・凄いね」 と、驚きを隠せない。 「うん、女優になりたいの。お母さんも昔、女優だったんだって。 本当かどうか知らないけれど」 「小塚さんなら成れるよ。女優に。」 と、僕の本心を告げた。 「有難う。でもまだ劇をやった事ないのよ。小学校の時、学芸会でやったぐらいで、・・・」 「僕も、幼稚園の時ぐらいかな、劇なんて普通やらないよ。 なんで女優になりたいの?」 「なんでか解らないけど・・・。何か色んなこと出来るし、 華やかだし、やってみたいの。」 「ふ〜ん。色んな事ね・・・」 「一緒に出ない、今度の文化祭の劇に!」 と、驚きの提案をしてくる。 でも、これはチャンスだ、逃す事はでき無い。 と、思っていたのに答えた言葉は、裏腹だった。 「劇なんて僕には無理だよ!」 と、言ってしまった。それも大きな声で。 「大丈夫だって、一緒に出よう。面白いから」 と、真剣に誘ってくれる。 「わかった。考えてみる」 と、無難な答え。ひとまず安心。 僕は、お腹にない事を時々言ってしまう。 これは、お腹にある言葉。 二人仲良く帰える帰り路、僕は幸せを噛み締めていた。
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