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08 7月の笑福亭たまさん独演会につきまして
2023/07/02(日)20:00
笑福亭たまさんが好きだ。
こんばんは優美香です。
一昨日は土砂降り、昨日も夕方ころまでずーっと雨が降っていました。
「梅雨だもん、仕方ないよね……」と思っていても、気圧変化で頭痛が治まりません。
そんな中、気分を少しでも上げようと。昨日は行ってまいりました、神戸新開地の喜楽館。
チケットを取っていたので、行かないともったいない(汗)。それと、たまさん好きなのは勿論なのですがゲストが!
桂笑金さんだったのだ!
たまさん笑金さんコラボて! わたしのヨダレが止まらないではないですか(滝汗)!
そして、わたし的には初見になる林家花丸さんと露の棗さんが。こちらの御二方も、非常に楽しみにしておりました。
笑福亭たまさん、ビジュアルはこんな御方です(ちょい前のチラシですが)。
コロナ禍で自宅待機だった三年前? ああーもう三年経ってしまうんだねえ。そのときにyoutubeを「なにか気持ちが愉しくなる動画はないかな……」そう思っているときに、たまさんの動画にたどり着きました。
「あ、いいな」
と、そのときに感じました。
しっかし、なんでこの人。京都大学を卒業してて落語家を志すかね? とも思っちゃうのは野暮なのかもしれません。普通のサラリーマンになっても秒速で出世をし続けて行かれるタイプの男性でしょう。
観る側へのサービス精神が、たっぷり溢れていらっしゃる噺家さんなのですよ。ちなみに笑金さんは、そこに「ほっこり」が加わる噺家さんなのだ(テヘッ)。
たまさんが演じると新作落語も古典落語も、魔法がかかったように愉しくなってしまうのです。緻密に考えられたであろう「ステージからのマーケティング戦略」沼の一部に、ズブズブと嵌っていくのが非常に心地いい。本当に違和感がないの。
独演会に集う客は、さながら。
ハーメルンの笛吹き男に呼び寄せられて、崖から落ちていく大量のネズミですぞ!
言い過ぎか!
んなことないもんっ!
それにそれに。
会場の席に置かれたアンケートに答えると、たまさん御本人から暑中見舞いと年賀状が届くというではないですか。びっくりしたわ本当に。そこまでする? します? お忙しいところ無理しなくてもいいんですよ? って。
それだけ、来てくださった方々を大事にしたいお気持ちが真っ直ぐな御方なのでしょう。なので、その場の皆さまの雰囲気を壊す不届き者は出禁にもなります。してください。わたしも嫌です、そんな人。
先月の喜楽館独演会、ギャラリーの我々が捌けるときに壁の向こう側から
「もう二度と来んといてください!」
と女性スタッフの声が聴こえたんですが、そういうことだったんですね。
先月も、そうだったんですけれども。昨日は更にドライブ感が増していて、開口一番の笑金さんからわたしも含めて、全員が爆笑まみれでしたよ。
「街角のあの娘」
深夜の商店街に佇む、不二家のペコちゃん人形がケンタッキーフライドチキンのカーネルサンダース人形と会話するというストーリー。
薬局の前に立っているカエルのコロちゃんに、酔っ払いがゲロゲロと吐いちゃったり……カエルだけにw
なぜか深夜に子どもが集まってきて、ペコちゃんのスカートをめくろうとして「あら? ミルキー?」「やだ、突き指しちゃったの?笑 考えたらわかりそうなものじゃないのー」なんて。東京の滝川鯉朝さん作だそうです。youtubeで鯉朝さんの音源が公開されているので、興味がある方は観てみてください。大体15分くらいの尺ですから、サラッと観れますよ。
「南京屋政談」
働かずに吉原の女性にしか興味がない若旦那が、遂にパパから追い出されて「汗水たらして働いて来い!」と叱られる。
かぼちゃを天秤棒にどっさり詰められて、にっぽんばし……日本橋、と書くが、東京と大阪では読み方が違う……まで売りにくるんだけど、なにせ仕事なんざしたことない若旦那なんで、四苦八苦。それを通りすがりの親切な男性が色々と助けてくれる。この助け方が面白い! 場内は爆笑の渦でした。正直言って、わたしは笑いすぎてムセました(汗)。
立川志の輔さんの「唐茄子屋政談」音源はyoutubeにありまして、何度も聴いていたのですが、たまさんのサゲ方は
「かぼちゃだけに全員が、ほくほく」
めちゃくっちゃに、素敵な笑顔。
林家花丸師匠と露の棗さまは初見です。花丸師は宝塚歌劇が好きだとのこと。なんて素敵な男性なのだろう、と率直に感じました。ネタでもサゲるところで顔の両端にチョキチョキと越前蟹のポーズを作り「味噌が腐ってしまいます!」。最後の笑顔が、とってもキュートな噺家さまだよ!
棗さんも終始あったかい雰囲気の女性落語家さまでした。場内を笑いでアツアツにして、たまさんの出番に繋げるプレッシャー凄いんだろうなあ、でもそれを億尾にも出さずに演じ切るって、素敵な方だなあ……って。
さて話は少し戻りますが。
最後の「南京屋政談」を終えた、たまさんが無造作に羽織を片手に携え舞台袖へと捌けて行きます。
先月と同様に、その背中にドキドキしました。あんなに美しい、色気のある背中なんて……滅多にお目にかかれるものではありません。
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