06 あらためての「初寄席」体験から拡がった世界につきまして

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06 あらためての「初寄席」体験から拡がった世界につきまして

2023/06/18(日)20:38  いつでも「何様」優美香でございます。こんばんは。  昨年に新宿末広亭の夜席を覗いた話は、以前に別の拙エッセイ「ゆるゆる」でも触れたことがあります。今日は振り返りつつ、書いてみたいと思います。本日も毒舌あるかもしれませんけど(汗笑)、まあいいでしょう。誰の需要もないのが、お散歩エッセイでございます!  初寄席体験を恥ずかし気もなく綴りますよ。  昨年の8月某日。  午前中に靖國神社に参拝したあと、人生二度目の新宿二丁目の地へと足を踏み入れる。  着く頃には既に、雨が降っていました。グーグルマップを用いて辿り着いた のは新宿末広亭です。   今も大切に当日の番組表を保管しているのですが、昼席では春風亭一之輔師が出演しておられたようです。夜席では、一之輔師のお師匠さんであらせられる春風亭一朝(いっちょう)先生が「短命(たんめい)」を打ってくださいました。   正直なことを申し上げますと、この日は初めて拝見する方々ばかりでした。でも!  とっても愉しかったんです!  あっという間の4時間でした!  特に新作落語を披露してくださった方……(失礼な言い方になっているとは思うのですが、観た時の正直な感想を書きます) 「お話しの仕方や身振り手振りは、ものっそい大雑把なのに。あの舞台から漂ってくる強烈なセクシーフェロモンは何なの!? この人一体、なんなの? どうして、こうなるの???? 」  話の流れを理解するよりもフェロモンばっちばちの空気感に当てられっぱなしの時間でしたよ。「脱法ハーブが云々」のストーリーだったのですが。  ホテルに帰ってから再度、番組表を眺めてみて。  セクシー落語家さまのお名前は、三遊亭天どん、というのだ……と知りました。故・三遊亭円丈師匠のお弟子さんということも、わかりました。生前はテレビメディアに何度も出演されていらした「新作落語のカリスマ」と現在でも呼ばれている凄い方です。わたしも何度かテレビ越しですが拝見して、めちゃくちゃ好きな噺家さまでした。  で、画像をよく見ていただければわかると思うんですが。  夜の部主任・林家正雀(しょうじゃく)さんと墨痕鮮やかに記されている噺家さま……要はトリですね。  正雀師が出てこられる前に、末広亭の照明が一気に落ちました。  灯りは舞台上の観客席側から見て右側に据えられている提灯だけです。  これからなにがはじまるの? 一瞬、混乱するわたしでした。が、その理由がわかりました。怪談だったのです。真景累が淵でしたよ。  真景累が淵だ! そう理解したとき、心が踊りました!  噺が終わったあとで正雀師は 「怖い話をしたあとは、踊りで場を和ませるんだよ……と師匠に教わっているので」と仰って「かっぽれ」を舞ってくださいました。  やだもうあたし  初寄席でスッカリココロトリコ……!  林家正楽(しょうらく)先生の切り絵、もらっておいたら良かったな……。 fb130a6d-fb76-48ab-a141-5ae7eb573cfa
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